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jellyfishのひとりごと

観て、食べて、試して…重箱のスミをつついて(?)感想をつぶやいております♪

舞台 【芸術祭10月花形歌舞伎@新橋演舞場 23年10月・夜の部 】


2011.10.26富世流小栗判官


當世流小栗判官(とうりゅうおぐりはんがん)

常陸国の領主横山郡司には、照手姫という息女がおり、
将軍家の命によって小栗判官兼氏を婿と決め、
常陸国を判官に譲ることにしていました。
しかし、常陸国の横領を企む郡司の弟大膳と
息子の次郎と三郎兄弟は、
共謀して郡司の館から判官に家を譲る証文と、
管領家からお預かりの重宝勝鬨の轡を奪った上、
郡司を殺します。

その後、領地は大膳が預かり、
照手姫は大膳の館に監禁されますが、
姫に仕える局藤浪によって救出され、
藤沢の遊行上人を頼って遊行寺に向かいます。
そして重宝と行方不明の照手姫を探すために
大膳の館にやってきた判官に、大膳は味方を装いながら、
判官を殺そうと荒馬の鬼鹿毛を広間に放ちます。
しかし、さすがは馬術の棟梁、判官は鬼鹿毛を乗りこなし、
碁盤乗りの曲馬も見事に披露します。
そして、藤浪から郡司を殺したのは
大膳親子であることを聞いた判官は、
照手姫とともに親の敵を討つことを決意し、
鬼鹿毛に乗って遊行寺へ駆け出して行くのでした。

遊行寺で追手にかかり判官とはぐれた照手姫は、
小栗家の家臣だった琵琶湖のほとりに住む
漁師浪七と妻お藤に匿われていますが、
お藤の兄である極道者の胴八が、
金目当てに照手姫をさらいます。
危機一髪というところを、照手姫は、
浪七夫婦に命がけで助けられるのでした。

一方、判官は、偶然助けた美濃国青墓で
万福長者といわれる萬屋の娘お駒に見初められます。
判官は、探し求めている勝鬨の轡が萬屋にあると聞き、
婿になることを承諾しますが、
祝言の日、この家で下女として働く照手姫と再会します。
実は、照手姫は人買いに売られそうになったところを、
萬屋の後家お槙に助けられたのでした。
判官が祝言を断るので、
恋焦がれるお駒は嫉妬のあまり照手姫に刃を向け、
それを制した母のお槙に殺されます。

そして、判官はお駒の怨念に祟られて顔が醜くなり、
さらには、足腰が立たなくなってしまい...。

「猿之助四十八撰」の一つで、
数々の仕掛けを巧みに織り込んだ復活古典狂言の名作。
伯父猿之助がたびたび演じてきた
判官、浪七、お駒の三役に亀治郎が初挑戦致します。


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私的辛口(?)感想です…



横山大膳役の段四郎丈が休演でした
心配です…亀治郎丈の猿之助襲名もありますから
是非、ゆっくり休んでいただいて、
今後もお元気な姿を拝見したいものです

段四郎丈の代役は右近丈。
ちゃんとセリフは入ってました…さすが
頑張っていたと思うけど、横山大膳の時、
最初は声が出てなかったかなぁ
それに、残念ながら、大敵といった風情はなかったかなぁ。
やはり段四郎丈で拝見したかった。
鬼瓦の胴八になってからは、良い感じでした
やっぱ、ウコンの力で元気になったか?
ならず者ながら、どこかユーモラスな胴八と
出すぎず、橋蔵との間を巧く盛り上げていた猿弥丈の四郎蔵が
この場の可笑しさを膨らませていました。

獅童丈は矢橋の橋蔵ではじけまくってました
大向うさんとは別にたくさん声がとんでました。
花道を細マッチョ・ウォーキング
そこで終わるのかと思ったら、最後に上杉安房守になって
格好良い二枚目のお姿で出てきましたわ。
これなら、お母様もひとご安心
二幕目はこの後、悲惨な場がありますから
その前に場を明るくするといったところでしょうか。

スーパー歌舞伎でも演っていたオグリ(小栗判官)ですから
猿之助流が残っているように思いました
澤瀉屋とは馴染み深い狂言のようですしね…。

特にワタシがそう感じたのは、
亀治郎丈が漁師浪七になって登場するニ幕目の堅田浦浜辺の場。
【義経千本桜】の【大物浦】と【俊寛】を併せたような道具。
大小の二つの坂がありました。
絶対に何かに使うんだろうなぁと思っていたら、
小さな坂には大量の血が
…あの量では、失血死すると思うわ
でも、なかなか死なないの。
胴八もそうだけど、何度も何度も粘っこく起き上がる。
俊寛のように、ツタを持って登ったり…
最期には本人が大の字で大きい方の坂を逆さに滑り落ちて…幕

亀治郎丈の浪七はちょいと線が細かったような気も。
悲壮感が強かった気がしたのだけど、猿之助丈はどうだったかなぁ?
腹の太い役は、年齢が増したほうが良くなるのでしょうから
初役からそれを望んではいけないわよねぇ
亀治郎丈が演じていた中で一番好きだったのはお駒かなぁ
初々しい、娘らしい色気がかおるようなところにウットリしちゃいました
それでいて一目惚れした小栗に一途になる、目に我の強さがよく出ていました。
一幕目の鬼鹿毛を馴らす小栗の姿は
猿之助丈を思わせるような堂々としたお姿でしたけど、
浪人姿で登場したこの幕の小栗は、颯爽とした二枚目でございました。
悪者に絡まれたお駒を小栗が助ける件では、
澤瀉屋らしく、巧みに2役の早替りをしていました
お役の性格もきっちりと切り替えられていて、素晴らしかった

土車に乗った小栗と照手姫の道行きでは
雪の中なので、黒衣ならぬ白衣(しろご)がいましたわ。
(調べたら、白衣じゃなくて雪衣というらしいです)
義太夫にのせての道行きの後、居所が変わり、熊野の湯の峯に
遊行上人役の愛之助丈が登場
愛之助丈は爽やかで、高潔な僧侶といった風情で素敵でした
祈りの群舞も、大人数で()派手で見応えがありました。
澤瀉屋総出演?と思うほど、全体に登場人物が多かったわねぇ。
ニ幕目の捕手(漁師)も、やたらたくさんいましたけど、
その分、櫂で舟を表したりして
きれいだったし、動きも面白かった

幕切れでは、小栗と照手姫が白い天馬にまたがっての宙乗り。
一幕目の鬼鹿毛は二人の人が演じていましたけど
(あれは演じていたと言っていい内容だったと思うわぁ
この白馬は作り物でした。足を動かしながら上下する姿は
ややメリーゴーランドのようにも見えましたけど
宙乗りの盛り上がりには貢献していましたね。
亀治郎丈&笑也丈も晴れやかで嬉しそうに見えましたわ
以前は、この宙乗りでも馬に人が入っていたから
4人の宙乗りの上、馬役のおふたりはけんすい状態かと思うと
ワタシは気が気じゃなかったけど…

ニ幕目で、登場する笑三郎丈のお槇。
万福長者の後家らしく落ち着いた風情でした
以前は赤姫のようなお役を拝見したように思いますが、
こういうお役もしっとりとして、良い塩梅でした。
揉み合う内に誤って娘を斬ってしまい、
やむなく殺してしまうという辛く哀しい役
心の動きなど難しいお役でしたけど、とても良かったように思いました。

春猿丈のお役は、浪七女房お藤。
年を経ても、楚々としているといった感じでキレイでした
最期を考えると、もう少し艶っぽくても良かった?
でも、こういう年齢のお役でもしっくりくるように
おなりになったのねぇ。
ワタシは綺麗なお姿が好きなので、
大詰めでは若侍が見られて良かったわぁ

大詰めの大詰めでは
どっという音が聞こえるほどの大量の雪が降ってきて、
千秋楽の納めの口上がありまして…幕。

そして、そして…珍しいカーテンコール
千秋楽とはいえ、歌舞伎の本公演ではなかなかありません。
なんだか得した気分で…やっぱり通し狂言て好きだわぁ
そして、勧善懲悪も、スッキリするのよねぇ
と、歌舞伎熱が再燃(?)したまま
帰路に着いたワタクシでございます


猿之助四十八撰の内
通し狂言 當世流小栗判官     
市川亀治郎 市川笑也
     天馬にて宙乗り相勤め申し候

    小栗判官兼氏/浪七/娘お駒  亀治郎
              照手姫  笑 也
            鬼瓦の胴八  右 近
      横山次郎/膳所の四郎蔵  猿 弥
             後家お槙  笑三郎
           浪七女房お藤  春 猿
             横山郡司  寿 猿             
             横山三郎  薪 車
             局 藤浪  竹三郎
      矢橋の橋蔵/上杉安房守  獅 童
             遊行上人  愛之助
             横山大膳  右 近


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  1. 2011/10/29(土) 22:01:22
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