Jellyfishの散財して…ぐだぐだ。

観て、食べて、試して…重箱のスミをつついて(?)感想をつぶやいております♪

舞台 【 初春歌舞伎公演 夢市男達競 】 @国立劇場


夢市男達競

やっと、初歌舞伎でございます
チラシを拝見しますと…。

河竹黙阿弥没後120年迎える今年、慶応2年(1866年)に
初演された【櫓太鼓鳴音吉原(やぐらだいこおともよしわら)】
に大幅なアレンジを加えて再構成し、
歌舞伎の魅力満載の舞台をご覧頂きます。


と、あります。さらに…

鎌倉幕府の治世を騒がせる「来豪鼠」
美貌の傾城・薄雲太夫を守る「西行猫」のふたつの精霊の対決と
初代横綱の明石志賀之助を守ったと伝えられる
男伊達の元祖・夢の市郎平衛の活躍を織り交ぜて描く
奇想天外の娯楽作品とも書いてありました。

この内容で、菊五郎丈の座組みで上演するのですから
…大きな動物の登場&大道具が崩れ落ちるのは決定的
そこに、今流行りの<何か>を入れてくるので
あろうと思い、ワクワクと劇場に向かったのです



ランキング挑戦中です。
ぽちっと一押しお願いします


本文の 色文字 をクリックするとリンクページに飛びます。


ネタバレあり…の私的辛口(?)感想です



夢市男達競 その2

なんとも奇想天外な上、
ストーリー展開もいろいろな要素が入っているので複雑。
あらすじは難しいのですが…ザックリ書くと。

舞台は、源頼朝が君臨する鎌倉時代初頭の鎌倉。

頼朝に滅ぼされた木曽義仲はネズミの妖術によって、

復讐しようと画策する。

一方、夢の市郎兵衛という侠客は、

頼朝の守り神である<白銀の猫の置物>を使って、対決する

というお話…でしょうか。


チラシに書いてあった通り、
それぞれの幕ごとに、歌舞伎の面白さが満載でした
どこかで拝見したことがあるような<あの場面に>
を思い出すところが沢山ありました

幕を追いながら、書いてみましょうか。。。

幕が開いてすぐの第一場は
まるで、【仮名手本忠臣蔵】の大序のようでした

出没した大鼠によって、鎌倉市中が荒らされるという怪奇事件が発生
さらに、頼朝も病気にかかり、寝込んでしまいます。
頼朝の息子の頼家は、悪霊退散のために、鶴岡八幡宮に参拝します。 
この場面で頼家は、悪霊退散のために
頼朝に見せる上覧相撲を行うように命じるのです。
相撲は神事だなのよねぇ~と思い出しました

第二場は、
戦死した木曽義仲は、頼豪の阿闍梨の亡霊から
ネズミの妖術を伝授してもらい、鎌倉幕府への復讐を誓うという
なんともおどろおどろしい…これも歌舞伎らしい場面。

この場面で観客はネズミが頼豪の化身だということと、
頼朝が西行法師に与えた<白銀の猫の置物>が
今後の展開に不可欠であることを予想するのです
観客は知っているというのも、ありがちな展開ね。
(そういうのは歌舞伎だけじゃないけどね

左團次丈頼豪の声、最初は姿が見えずに流れてきたので、
地の底から聞こえてくるようで
この場面のおどろおどろしさがアップしましたわぁ

二幕目は、ふたりの相撲取りと市郎兵衛が登場。
歌舞伎で相撲といえば【双蝶々曲輪日記】
相撲取りと侠客とくれば…【め組の喧嘩】ですよね
花水橋の袂の場面も完璧なパロディでした。
そして、「こんな電波塔が立っている」とスカイツリーを
現していましたわ

大江家お抱えの力士・明石志賀之助と
北条家お抱えの力士・仁王仁太夫があわや場外乱闘
なりそうなところへ、行司の吉田善左衛門追風が仲裁するのだけど、
行司役は澤村田之助丈…確か、横綱審議委員でしたよね
こういったキャスティングもしゃれています
そして、最近、立ち役ばかりを拝見している菊之助丈。
この幕では、肉襦袢を身につけて明石志賀之助として登場
今後は、濡髪長五郎もおやりになるのかしらん?

三幕目は世話物。
この幕が一番、難解なのだなぁ。
ちょっと、詳しく書いてみますね。
(筋書きを買ってないので違っていたらごめんなさい

大江家の家臣だった市郎兵衛は、
今では女房になっている、おすまと
恋仲になったために大江家から追放され、
侠客となったということが分かります。
今では、広元によって許され、屋敷にも出入りしている
…となれば、大江家のためなら命も投げ出す
といった展開もあるのだなぁ~と、観客は思うわけです。

突然の展開のようですが、
二幕目で登場した力士の明石志賀之助は
おすまの実の弟なのです
上覧相撲で仁王仁太夫に勝ったことから、
北条家の恨みを買い、明石志賀之助は命を狙われます。
そこを救ったのが市郎兵衛だったのです。
しかし、それが北条家と大江家の因縁にならぬようにと
市郎兵衛は謹慎しています。

未だに大鼠の騒動は治まっておらず、頼朝の病も治っていません。
市郎兵衛は西行が子供に渡したという<白銀の猫の置物>を手に入れ
大江家のために働きたいと思っていますが、
謹慎の身ではどうすることも出来ず、焦りがみえます。

そこへ、北条家の家臣(だったよね)神崎伝内が伴六を伴ってやってきて
<白銀の猫の置物>を見つけたと言います。
これから御所に持って行くと恭しく置物の箱を捧げる伴六。
くやしそうな市郎兵衛。
御所へ向かうという伴六を、
市郎兵衛の息子の市松がちょいと引っ張ると
伴六は、置物の箱を床に落とし、置物が割れたと大騒ぎ。
そして、市松の命で償えと詰め寄ります。
市郎兵衛が市松の始末は自分でつけると言うので、
伝内たちはひとまずその場を立ち去ります。

市郎兵衛は市松を殺し、自らも…考えていました。
その気持ちを察したおすまは、自分も殺してくれと涙ながらに訴え、
市郎兵衛は、3人で死ぬことを決心します。
いよいよ…という時、明石志賀之助が現れ、広元からの言葉を伝えます。
割れた置物は偽者であったので、本物を探すようにと命じたというのです。
市郎兵衛は安堵し、本物が大磯にあるらしいと聞き、
大磯へと向かうのでした

この幕は市郎兵衛をギャフンと言わせたい伝内たちの悪巧みで
一家心中となりそうになるということだと思うんだけど…。
もっと、サッパリした展開に出来たような?
一番納得いかないのが、市郎兵衛が伝内に<白銀の猫の置物>を
譲って欲しいと頼んでいたよね。。。。
う~~~ん?やる?そういうこと。

とはいえ、男伊達の市郎兵衛役の菊五郎丈、
良いなぁ~ 粋な姿…惚れ惚れします。
時蔵丈のおすまと並んだ姿も素敵でした
それと、松緑丈の息子の大河クンが可愛かったなぁ
可愛らしい侠客ジュニアに拍手
この感じで寺子屋の小太郎や先代萩の千松を
演じられたら、号泣決定でございます

そして、突然、四幕目所では宝船。
舞踊劇で、ございます。

これは、なんだぁ???と思っていました。
筋書きを買った友人から、幕間に
木曽義仲の夢だと教えてもらいました。
なるほど~
そういえば、毘沙門天になっていた木曽義仲は、
弁財天になっていた巴御前と
離れ離れになってしまうのを悲しんでいました。
夢でも結ばれないのは切ないわねぇ

何故、脈絡なく出て来たの?と思いながら拝見していても
新年らしい宝船は、やはり有り難く感じられましたわ
寿老人、福禄寿、布袋、恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁才天
七福神が並ぶと拵えのあまりに違うことを再確認して、
別々の国の神様を一緒くたに並べた
日本の良い加減が好いなぁと思ってしまった


五幕目は大磯の廓。
大道具は【助六】のようでした
 
大磯、最大の見世である三浦屋の傾城、薄雲。
薄雲は市郎兵衛の妹で、薄雲に<白銀の猫の置物>を
探すのに協力して欲しいと頼みに来た市郎兵衛。
今では浪人となった(偽者の猫の置物の件で浪人となった)のに
薄雲に会わせろとしつこく迫る伝内と伴六。
薄雲が惹かれている妖しい雰囲気の虚無僧の深見十三郎。
薄雲が妹のようにかわいがる新入りの新造胡蝶。

役者が揃ったこの幕は
いよいよ、ネズミの妖術とネコの化身の
戦いの場面でございます
ネコ対ネズミの戦いのセット面白かった
一膳の箸を両手に持って二刀流で戦うネコの化身の菊之助丈。
巨大な大根やニンジン、包丁を使った殺陣
積まれたお膳をくぐるような殺陣も面白かった。
こういう感じ、どこかで見たなぁと思っていたら、
映画【借りぐらしのアリエッティ】だね
三味線のミッキーマウスマーチに合わせて、
菊之助丈が、とっくりや、すり蜂を
パーカッションのように叩いて演奏していました
キティファンとしては、キティちゃんも
どこかに出して欲しかったわぁ
この幕で、久し振りに可愛らしい拵えの
菊之助丈を拝見できて嬉しかったわ
もちろん、傾城姿の時蔵丈にも惚れ惚れ

ここまで何役もこなしてきた松緑丈。
大きく言えば、木曽義仲と、力士・仁王仁太郎なんだけど…。
木曽義仲が化ける化ける…毘沙門天。深見十三郎と大活躍
(さらに、この後の大詰では、大江広元まで!)
ワタシはこの幕で、十三郎が薄雲に「巴」と呼びかけるところに
ちょっとだけ、キュンとしてしまった。
十三郎は、死んだ巴とそっくりの薄雲と結ばれたかったのだよね
ここに来て、4幕目の幕切れの夢でも結ばれないという
切ないところが効いてくるのだねぇ~と思ったのでした
ここ数ヶ月、松緑丈の舞台を続けて拝見している気がしますが
この舞台が一番よかったように思いましたわぁ


大詰は、歌舞伎の様式美が詰まった大団円。
めでたしめでたし…なのでした。


そして、やはり出て来ました流行モノ。
市郎兵衛が亀蔵丈の伴六に一太刀浴びせると、
一瞬にして、スギちゃんの姿に。
『ワイルドだろう』に場内大爆笑
先月もあたりまえ体操やっていましたよね
時蔵丈も空の木(スカイツリー)見物にも行ってましたねぇ。
取り入れた菊五郎丈こそがワイルドですよねぇ。
笑ったわぁ。愉しかったわぁ
興奮して、長々と失礼しました

西行が猫
頼豪が鼠  夢 市 男 達 競(ゆめのいちおとこだてくらべ) 六幕十場
               国立劇場美術係=美術

       
   序 幕  第一場 鶴ヶ岡八幡宮の場   
          第二場 御輿ケ嶽の場
   二幕目  第一場 鎌倉御所門前の場
          第二場 花水橋広小路の場
   三幕目      雪の下市郎兵衛内の場
   四幕目所作事 旭鞆絵夢浮宝船
                  長唄囃子連中
                尾上菊之丞=振付
   五幕目  第一場 大磯京町三浦屋格子先の場
          第二場 同 薄雲部屋の場
          第三場 同 台所の場
   大  詰  鎌倉御所の場


(出演)
 尾 上 菊五郎
 中 村 時  蔵
 尾 上 松  緑
 尾 上 菊之助
 坂 東 亀三郎
 坂 東 亀  寿
 中 村 梅  枝
 中 村 萬太郎
 尾 上 右  近
 藤 間 大  河
 片 岡 亀  蔵
 河原崎 権十郎
 市 村 萬次郎
 市 川 團  蔵
 坂 東 彦三郎
 市 川 左團次
 澤 村 田之助
            ほか
関連記事
スポンサーサイト

テーマ:舞台の感想 - ジャンル:趣味・実用

  1. 2013/02/08(金) 23:58:15
  2. 舞台