Jellyfishの散財して…ぐだぐだ。

観て、食べて、試して…重箱のスミをつついて(?)感想をつぶやいております♪

舞台 【 文楽 不破留寿之太夫 】26年9月千秋楽@国立劇場



映画 【 ボーカロイド™ オペラ 葵上 with 文楽人形 】を観て
気持ちが盛り上がっているうちに、
先日、拝見して、本当に楽しかった文楽の感想を…



W・シェイクスピア作『ヘンリー四世』『ウィンザーの陽気な女房たち』で
おなじみ〈飲んだくれの太っちょ騎士〉フォルスタッフが、
その名も「不破留寿之太夫」となって文楽に登場します。

『不破留寿之太夫』ストーリー

ここに戦わぬ武士あり。

太鼓腹が自慢の飲んだくれ不破留寿之太夫(フォルスタッフ)は、
杏里の国の若殿春若(ハル王子)に仕える武士。
とはいいながら、互いに憎まれ口を叩き合い、
仲間たちとどんちゃん騒ぎに明け暮れています。
主従というよりも、完全に遊び仲間といったところ。
実は春若には世継ぎとして心に秘めた決意があるのですが、
不破留寿は春若の真意も知らず、今日もほろ酔い上機嫌。
春若はそんな不破留寿に、追い剥ぎ(!)をするようけしかけます。

また、酒に負けず劣らず、大の女好きでもある不破留寿。
居酒屋の女房お早、
蕎麦屋の女房お花が自分に気があると思い込み、
まったく同じ内容の恋文を二人に送りつけて、
色よい返事を心待ちにしています。
あわよくば酒代肴代も踏み倒そうという魂胆が見え見え。
騙されたと知った女房たちは示し合わせて、
不破留寿を懲らしめようと一計を案じ──。


不破留寿之太夫 BLOGより抜粋


不破留寿之太夫 特設サイト 
http://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/h26/falstaff.html



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私的感想です

いろんな事がいつもとは全く違いました
劇場の客層もいつもの文楽公演とはずいぶん違うように思いました
開演も19時〜でしたしねぇ。
会社員でも見られる時間です。
観客の裾野を広げる意味でも、こういう開演時間て大切ですよね。

そして、いよいよ幕開きデス。
イキナリって感じがしたのは、
いつもの、黒衣さんの「東西~東西~○○の段~)
というのが無かったからだわね。
ちなみに今回の舞台は字幕はありませんでした…

そして、「床」の背景がダイナッミクな柄で
いつもと違~~う!!のに、気が付きました
大夫と三味線の方が来ている肩衣も
緑地に流れるような模様で華やか。
この時の舞台の荒野のような装置とも合っていました
更に、床には琴など楽器が…

琴や大ぶりの胡弓のような…弓で演奏する楽器と、
三味線で「グリーンスリーブス」を奏で、
一気に劇の世界に引き込まれていきましたわぁ

暗い荒野に一筋の光…現れたのは、(たぶん)シェイクスピア…
ストーリーテーラー的にいろいろな場面で登場してました

その後、セリ上がって現れたのは満開の桜の大木。
その根元で酔っぱらって高いびきをかく不破留寿之太夫(フォルスタッフ)が登場。
色鮮やかで煌びやかな衣装は着物のようでありながら
アラビアンのような…無国籍な感じ
不破留寿之太夫は、ヘソピもしてましたもんねぇ。
春若(ハル王子)の衣装は宝塚の男役さんのような華やかさ。
片肌脱ぎっぽいのは、如何にも遊んでいるという象徴かしらねぇ
この後に登場する女性の衣装も打掛をベースした
アジアンな感じで、こちらも艶やかで良かった

こんな感じで驚きは続くのでありました~
この調子でずっと書いていたら大変なことになるので…
ここからは全体的な感想に致しましょう

本作の不破留寿之太夫(フォルスタッフ)は、
基本ストーリーは【 ヘンリー四世 】で、
その中に 【 ウィンザーの陽気な女房たち 】 の中から、
色仕掛けがバレて散々な目にあうという
エピソードを加えた話になっているようです。

歌舞伎でもシェイクスピアものが上演されたことがあったけれど、
イギリスと日本は、主従関係のある階級制度があり、
騎士道、武士道という考え方があるので、
置き換えやすいのでしょうねぇ

原作のフォルスタッフは、金に汚くて、女好き、詐欺や盗みも平気で働き、
いつも酔っぱらっている太鼓腹のダメダメな老騎士らしいのですが、
不破留寿は、金に汚く女好きで、
口から出まかせで大きなことばかり言っているけれど
追いはぎをひとりでやる度胸などない…ヘタレな武士。
お腹は、勿論でっぷりとした太鼓腹デス。。。
ヘソピが光ってました

でも、全体を通すと……
不思議なんだけど、なんだか、切なかったですねぇ
いくらヘタレ武士といえども、不破留寿之太夫は
若殿春若(ハル王子)との友情を信じていたんだと思います
春若は、領主(王ヘンリー四世)も勘当しようとしていたほど、
遊蕩に明け暮れる放蕩息子で、不破留寿之太夫とはウマがあっていた…ハズ。
でも、領主の逝去によって新しい領主になった春若は、
突然、倫理を掲げた厳格な領主に変身。
不破留寿之太夫は、即刻、所払い…切り捨てられちゃう
なんだか、それはないんじゃ~~ん。と思って、同情したり。
春若みたいに変わらないと、国が成り立たないのも事実なんだけど

でも、ここからの不破留寿之太夫がとにかく格好良いのだ。
『まぁ、時代が変わったということか。
時代が変われれば、人の思いも変わる。
春若は名誉ある領主となったが、
名誉にこだわって戦などしてどうする。
戦で命をおとすなど馬鹿馬鹿しい。
やがて時がくれば、戦など愚かしいと分かる時がくるであろう。
愉快で楽しく生きることこそ、真の生き方ではないか。
この国とはおさらばして、別の国で、また愉快にやるまで…ガハハハッ』
と、(文楽ではありえない)
花道を堂々と闊歩して、退場するのです

この花道は下手側の客席の通路。
文楽を観る時、ついつい歌舞伎役者さんに当てはめてしまうワタシは
この時、勘三郎丈の姿が浮かび
あぁ~~ピッタリだからやって欲しい~~と思って
また、寂しくなったのでありました

とにかく、愉しくて、再演といういうか、今後もやって欲しいと熱望
更に、筋書きを拝見して、過去にも【テンペスト】や【蝶々夫人(お蝶夫人?)】が
上演されてたのを発見、比較的、最近の上演もあって、
拝見しなかったことを後悔しました。
とはいえ…歌舞伎でも、新作が再演されるのは、
なかなか大変なことですからねぇ

でも、一番、残念だったのは、千秋楽なのにカーテンコールがなかった事。
もちろん、文楽でカーテンコールが無いのは存じ上げておりますが
ワタシは異例中の異例。
新聞記事にもなったカーテンコールを観た人間なので、
今回のこの演目であれば、カーテンコールも有ると思い
千秋楽をとり、頑張って拍手をしていたのですが、
『カーテンコールはないもの。それが粋。』と思っていらっしゃる方が
多かったからか、帰り始める方が多く、
カーテンコールはありませんでした…う~~ん。残念


これは同じ9月文楽の演目。
先日、拝見した映画のアオイのかしらと同じ「ガブ」
だと思います。



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  1. 2014/10/03(金) 22:06:07
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