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jellyfishのひとりごと

観て、食べて、試して…重箱のスミをつついて(?)感想をつぶやいております♪

舞台 【 双蝶々曲輪日記 】@国立劇場 26年10月



染五郎丈、この公演のこの頃には、念願の初役、
弁慶の本格的なお稽古をしていたんでしょうねぇ。
染五郎丈のBLOGでも、
この月の三役に悩みながら挑む心意気を
綴っていました
今後もどんどん大きくなっていくんですよねぇ。
その姿を見守れるように、
ワタシも老けないように頑張ります

十月歌舞伎公演は、義太夫狂言の傑作
『双蝶々曲輪日記』をお送りします。
作者は『菅原伝授手習鑑』『義経千本桜』
『仮名手本忠臣蔵』を生み出した
竹田出雲・三好松洛・並木千柳の名作トリオ。 
題名の「双蝶々」は、濡髪長五郎と放駒長吉、
二人の力士の名前にある「長」の音を取り入れたものです。

 今回は濡髪を中心とした構成で、
見応えのある通し上演でご覧いただきます。
義理と人情との間で葛藤する濡髪や
周囲の人々によるヒューマンドラマが展開します。

 序幕「新清水」は久々の上演。
豪商山崎屋の若旦那・与五郎は、遊女・吾妻と深い仲。
吾妻に横恋慕する平岡郷左衛門によって窮地に陥れられますが、
吾妻の朋輩・都と相思相愛の南与兵衛が救います。

 「角力場」では、山崎屋の贔屓を受ける濡髪が、
郷左衛門に荷担しようとする放駒に勝ちを譲り、
与五郎への力添えを頼みます。
名力士の濡髪と
素人相撲の放駒の意地と意地とがぶつかり合う一幕です。

 二人は「米屋」で再び争いますが、
弟の放埓を案じる放駒の姉・お関の苦肉の策のお陰で、
義兄弟の契りを結びます。

 しかし、「難波裏」で、濡髪は郷左衛門とその仲間をやむなく殺害。
そして、実母のお幸に一目会おうと尋ねる「引窓」へと続きます。
お幸は与兵衛の継母でもあります。
濡髪、与兵衛、与兵衛の女房となった都(お早)、
お幸―四人が互いの心中を察して苦悩する姿が、
屋根の明かり取り〝引窓〟を効果的に使って描かれます。


 幸四郎が当り役の濡髪を、半世紀ぶりに三幕通して演じます。
また、染五郎が与兵衛・与五郎・放駒の三役を勤める楽しみな舞台。
さらに各役に魅力溢れる顔触れを揃えました。
芸術の秋にふさわしい名舞台を心ゆくまでお楽しみ下さい。

HPより抜粋



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私的辛口(?)感想です



通し狂言が、やっぱり好きだなぁと思いました
初めて拝見した 【 大宝寺町米屋 】 では、
放駒長吉だけでなく、濡髪長五郎も、
まだまだ若くて、可愛らしい部分があるのだなぁと思って
【 引窓 】 が、いつも以上に、こころにぐっ~と来ましたねぇ。
濡髪が与五郎に 『 お若い方は~~ 』 みたいに言うから
歳とってるように勝手に思ってたけど、そこそこの年齢よね。
濡髪の母親への思いもこの場に現れていました

今回は、序幕 【 新清水 】 からでありました。
無料でいただいた筋書によれば、この序幕は、
原作の 【 浮無瀬 】 【 清水観音 】 をアレンジしたそうです。
早替わりをメインにしているお芝居ではありませんが、
南与兵衛(後の南方十次兵衛)と山崎屋与五郎の二役
(舞台としては、放駒長吉もあるので三役)を
演じているので、イキナリの早替わり
先日の十役の早替わりから比べれば楽勝でしょうねぇ

この序幕は、与兵衛と都(後のお早)カップルと、
与五郎と吾妻カップルとが、それぞれいちゃいちゃしているだけの場でなく、
人間関係がハッキリ解ったし、小悪党たちの計略の端的も描いていて
よく上演される 【 角力場 】 【 引窓 】 が解りやすくなりましたわぁ
そして、さらに…序幕なのに、
立派な大道具(清水の舞台なのかな?)が出て来たなぁと思ったら、
なんと、宙乗り
それも、笛売りの小道具の鳥のかたちをした笛が
い~~っぱいぶら下がっている大きな傘をさして、
(天井からつるす赤ちゃんの玩具…メリーゴーランドみたい
飛び降りて、逃れちゃう。
傘をさして、飛び降りるって、メアリーポピンズやん
と、ツッコミを入れてしまった。
これがホントの清水の舞台から飛び降りるってやつですね
この序幕で与五郎が殺した人間は悪党だったので、
お構いなしになった…と 【 引窓 】 で語られます。
濡髪も悪党だけにしておけば良かったのになぁ~と
この後の 【 引窓 】 見ながら、思ってしまうワタシなのでした。
この序幕だけで、早替わりと宙乗りが観られるなんて、
歌舞伎の楽しさが断然増しますよねぇ

いつも以上に感動した 【 双蝶々曲輪日記 】 で
語るべきは、やっぱり染五郎丈のガンバリでしょうねぇ
南与兵衛、山崎屋与五郎、放駒長吉の三役を演じ分けてますから
ほぼ出ずっぱりでしたもの

与兵衛の与五郎への義理、義母や父違いの兄弟となる濡髪へ情。
情け深いひとなんですよねぇ
序幕では、落ちぶれている感じが妙に色っぽかった。
お早とあんまりラブラブで、嫉妬しちゃいましたわぁ

つっころばしの与五郎は染五郎丈の愛嬌が一番活かされるお役。
濡髪にピタ~~っとくっ付いて座ったり、
茶屋のオヤジに濡髪を褒められたのが嬉しくていろんなものあげちゃったり、
もぉ~ほっとけない
吾妻と添わせてあげたいものです。はい。

放駒長吉は、精一杯背伸びをした小生意気な若造といった感じ。
わざと負けたと匂わせる濡髪に意地でも 『 ウン!』 と言いたくない。
でも、あのやり方は嫌だと思うわぁ。濡髪もやり方間違ったよ
【 角力場 】 しか見てなかったから、解らなかったけど、
【 米屋 】 を見ると、放駒長吉って、
ホントは育ちがよくて、姉思いのいい奴なんじゃ~んと思ったわぁ
筋が通らないとイヤなんだろうね。真っ直ぐな性格。
この場の長吉のお姉さんは魁春丈。今回もお若く見えましたわぁ
弟をなんとか、まっとうな道に戻そうという思いが伝わりました。

染五郎丈の中で、ワタシが一番好きだったのは、与兵衛かなぁ。
父の跡を継いで、南方十次兵衛を名乗れると上機嫌で帰って来て、
功名心に燃えているワクワクした気持ちから、
その人相書きの男が、義母の実子と悟って、優しく人相書きを渡す件。
泣けた~ 義母を見る目が優しかったぁ。
父親が亡くなってから、義母と助け合って生きてきたんでしょうねぇ

東蔵丈のお幸は、まさに<母>でした。
母親っていうのは、息子の前では、愛情の為に愚かになるんだなぁと。
実の息子・濡髪への抑えがたい深い愛情と
気遣いながら立派に育て上げた自慢の義理の息子・与兵衛。
その与兵衛に手柄をあげさせてやらねば…という義理と情け。
再婚の為に捨てたようになった濡髪への申し訳ないような気持ち。
情けと義理の間で、揺れ動いていました

序幕、都で登場した時は、正直なところ、
少しお疲れかしら~と思ってしまった芝雀丈。
お早で再登場すると、とても可愛らしかった
廓言葉が抜けない仄かな色気と
何をおいても与兵衛さまで、
いつも叱られてばかりの義母への心配りもあって
とっても可愛らしいお嫁さんだったなぁ

幸四郎丈の濡髪長五郎、何度か拝見している【 角力場 】 では
どっしりとしていて、懐の大きい、存在感大
【 米屋 】で、別れた実母への思いを聞いて、
濡髪がまとっている暗さが、孤独なのだと思いました。
愛をまとっているつっころばしの与五郎は
さぞかし眩しく見えたでしょうねぇ
そして、【 引窓 】 です。
実母にせめて一目会いたかったという強い思いや
はずみとはいえ人を殺め、
成功を喜ぶ母親を裏切ってしまったという申し訳なさ
与兵衛の義理を感じ、裏切れないという思いと
与五郎への義理などなどがひしひしと伝わってきました
【 角力場 】 で、あんなに大きく見えた濡髪が、
不運で、どこか不器用で…何より小さく見えたのがスゴイなぁ。
(衣裳のせいではないと思います キッパリ。)
【 引窓 】 って、この場にいる与兵衛、女房お早、母お幸、濡髪の4人が
血だけでなく、情や義理で、相手を思いやる姿にじ~んとするのよね。
今回は特に深い気持ちで泣かせていただきました。




通し狂言双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき) 四幕五場       
国立劇場美術係=美術

        
   序  幕   新清水の場   
              
   二幕目   堀江角力小屋の場
               
   三幕目   大宝寺町米屋の場
           難波芝居裏殺しの場        
   四幕目   八幡の里引窓の場 
       

   (出演)


   松 本 幸 四 郎
   中 村 東  蔵
   中 村 芝  雀
   市 川 高 麗 蔵
   松 本 錦  吾
   大 谷 廣 太 郎
   大 谷 廣  松
   澤 村 宗 之 助
   中 村 松  江
   市 川 染 五 郎
   大 谷 友右衛門
   中 村 魁  春
               ほか 



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テーマ:舞台の感想 - ジャンル:趣味・実用

  1. 2014/12/15(月) 21:41:08
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