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jellyfishのひとりごと

観て、食べて、試して…重箱のスミをつついて(?)感想をつぶやいております♪

舞台 【 ちっちゃなエイヨルフ 】



20090215174016


観劇に行って、
観客の中に芸能人を発見するのって
結構あるんですけど、
この日は山ピーを見ちゃった。
ジャニーズっぽい方々と3人で来ていたけれど、
暗くなってから入ってきたので、
連れの方は誰だか分からなかったわぁ
観客も慣れているので、
混乱することはありませんけどね…。
そういえば…ドクターヘリで
勝村政信さんと山ピーは
共演してたわよねぇ

以前に観たタニノクロウのイプセン
の「野鴨」が良かったので、取ったチケットです

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ネタバレあり…の私的(辛口)感想です。


海沿いの片田舎の町。
貧しい町を見下ろすような高台にある屋敷には
美しい女?リタの家族が住んでいた。
リタは町の実力者の娘で教員をしている。
最愛の夫、作家でもあるアルメルスは
長い旅(実際は1ヶ月程度だったけれど、
リタにとっては長い長い旅)から
昨夜帰ってきたばかり。
二人には9歳の息子のエイヨルフがいたが、
彼は幼児の頃の怪我が原因で
松葉杖なしでは歩行が出来ない。

2人は、息子の家庭教師を、
アルメルスの妹アスタに頼んでいる。
近所の道路工事の為、この地に来た
土木技師ボルクハイムは、
アスタを好いていて、彼女に会うため、
頻繁にこの家に顔を出してる。

全員が久し振りに顔を合わせた夜、
ちっちゃな犬を連れて、
鼠ばあさんと呼ばれている
風変わりな老婆が屋敷に現れた。

ネズミ駆除を請け負う老婆なのだが、
『厄介なお困りものは、
ありませんか?
いたら取り除いてさしあげます。』
『そんなものは、この家にはない』
『本当に?』 

と、しつこく迫る。
不気味さと、
なんともいたたまれないような気持ちで
早々と老婆を追い払ったリタ夫妻だったが、
気が付くと、エイヨルフが消えていた。
暫くすると海に落ち、波に掠われて、
沖に流された子供がいるという報せが入る。
すぐに海岸に駆け付けると、
水面には松葉杖が浮いていた。
遺体が見付かることはなかったけれど、
その後、エイヨルフの姿を見ることはなかった。

エイヨルフを失った夫婦は、
哀しみに耐えられず、自分を責め、
結果、相手までも責め、
今まで隠していた内面をぶつけあう。

臨時教員としてこの地にやってきた
アルメルスを見初めたリタが
彼に激しく迫り、結婚を申し込んだのが
この夫婦の始まり。
美しく金持ちのリタに迫られたアルメルスが
悩んだ末、その申し出を受け入れたのは、
妹に勉強させてやりたかったのと、
自分も作家になりたい
という野心があったから。

アルメルスと妹アスタは幼くして二親を亡くし、
異母兄妹ながら、二人で手を取り合い、
励ましあい、慰めあい、
冷たい世間の荒波を乗り越え、成人した。

リタに激しく愛されたアルメルスも彼女を愛し、
二人は仲睦まじく、毎晩愛を交わさずには
いられないほど。
そして、エイヨルフが怪我をしたあの夜も…。
まだ赤ん坊だったエイヨルフから
目を離してしまった為に
エイヨルフは机から落ちて、
足が不自由になったのだ。

夫婦はどんどんと破滅の方向へ。
一方、もうひとつのカップルの男
技師ボルクハイムは、
アスタの事を深く愛している。
彼女も彼を憎からず思っているが、
兄アルメルスへの密かな思いを
なかなか捨て去ることができない。

そして…。



まるで老婆が話していた
ハーメルンの笛吹きのように、
エイヨルフはあの老婆について行って、
海でおぼれ死んでしまったのでしょうか…。

愉しい舞台ではないと思って
行ったのだけど…。
どうしようもなく、暗いです
っていうか辛いです
そこまで己を責めなくても…
と思っちゃう。
最後には救われましたけどネ

愛しいと思いながらも、
二人にとって心の重荷でもあったエイヨルフ。
子供を放っておいて欲情に溺れた結果が
エイヨルフの脚だと感じているから。
鼠ばあさんの言葉に
いなくなってくれればという密かな願望を
一瞬でも、まったく抱かなかったか
自問自答して己を責めるわけね。

結果、二人の心に罪の意識と、
ポッカリと胸に大きな空白が残って、
互いに自分ではどうする事も出来ず、
己を責め、相手を責め、
その事件を境に夫と妻の間は、
険悪になって、アルメルスはリタとの
離婚を考え始めるわけね
この男、冷たくて、弱いのよ。

リタが異常なほどアルメルスに
愛を求めた原因になっているのは
仲が良すぎる兄妹
兄の心の支えはいつまでたっても妹。
一方、妹も兄を支えることを
生き甲斐に生きてきたので、
執着心を同じようにもっているのよ。
恐い関係よ…これって。
血の繋がりって、どうしようも無いもの。
敵わないって認めたくないけどねぇ。
それを乗り越えられないリタ。

ところが…ホントは血の繋がりがない
というのが、亡くなった母親の
古い手紙で分かっちゃう
(リタはそのことは知らないけど…。)
それでも、兄は妹に
「関係は変わらない」と言うんだけど、
それって難しいでしょ。

アスタはそれを悟って、自分の足で歩き始める
兄を支える妹の役目は終わったのだから。
アスタは女性として兄を愛していたからね。

リタはアルメルスの愛を失った
悟った時に、
自分の今後に歩くべき路を見つける。
愛すべき子供たちはこの貧しい土地に
たくさんいるって気付く。
最初は恨んだ海沿いに住む人たち。
でも、彼らがエイヨルフを助けてくれなかったのは、
いつも見下ろし、関係を絶ってきた自分に
があったと
いう考えに思い至ったから…。

一方、妹が自分の手から離れたことを悟った
アルメルスも
本当の愛を捧げてくれた人が
いることに気が付く。
この土地を離れず、リタのそばにいる事を
決心をしたんだと思うけど…女性二人より
決心の度合いがちょっと弱めよねぇ

失ってみて、心の底から
分かることって、たぶん多い
失っても、存在してはいる。
亡くなっても心に、失っても何処かに…。

それでも満たされないことを
ひとのせいにしているうちは、
現状を変えられない。
自分が変わることで、自ずと答えが見えてくる。


どの役者さんがどうのっていうより、
ホンありき…の舞台でしたわねぇ。
それだけ、自然だったのかもしれませんな

正直、見終わって、
結構、シンドかったわぁ。
こころで言葉になるのに
時間がかかる舞台でございました。


○作:ヘンリック?イプセン
○演出:タニノクロウ
○出演:勝村政信/とよた真帆/野間口徹
     馬渕英俚可/マメ山田
星野亜門(Wキャスト)
田中冴樹( W キャスト)
○上演台本:笹部博司
○美術:朝倉摂

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テーマ:演劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2009/02/23(月) 22:40:19
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