FC2ブログ

jellyfishのひとりごと

観て、食べて、試して…重箱のスミをつついて(?)感想をつぶやいております♪

舞台 【 桜姫 】 コクーン歌舞伎、2009年7月


20090723195731


先月、かなり前衛的な舞台として生まれ変わった【桜姫】を観ましたけど、
今月は演劇としての歌舞伎…的な演出で、同じ【桜姫】を。
勘三郎丈が清玄、初役とは知りませんでした。
どちらかと言えば、権助なのかなぁ
先月の白井晃さん扮する、セルゲイ(清玄)に
相当、影響を受けたらしいから楽しみですわぁ

ランキング挑戦中です。
ぽちっと一押しお願いします



ネタバレあり…の私的辛口()感想です
 
原作のストーリーはこちらで→ 【 南米版 】

舞台装置は基本、南米版と一緒
稼動する席はなくなっていましたけど、
360度から見られてる役者さんは大変だと思います。
盆(まわり舞台)によって、役者さんは演じ方を変えなくても
360度から見ている観客に対応出来るってことでしょう
今回は大相撲のように舞台の上に屋根があります。
土俵にあがる力士の気分で役者さんはやっているのかなぁ。
真剣勝負でお願いしますよ
大道具がないので、本来なら幕を開けたり、
御簾を上げたらひな壇に並んで登場する役者さん。
それが今回は出来ないから、ひな壇に載った状態で登場。
ある時は黒子さんが壇ごと(ゴロゴロと押して)動かし、
また、ひな壇に載ったような状態に見える作りで、歩いて(摺り足?)登場。
だと思うんだよね…台の下はさしずめ水中の白鳥の足
低い台の方々はさぞかし大変だったのでは


この狂言、とにかく桜姫が重要なんです
歌舞伎によく出てくる楚々とした赤姫でもなく、
凛としたお家の為に!という赤姫でもなく、
感性はどこか現代っぽいかも
お家が大変な時に(父は殺され、家宝を奪われた)
操を奪った男に恋焦がれる
操を…っと、言ったって、要はレイプだもん
その男を忘れられず、身篭った子供まで産んじゃう。
社会を知るためにとか適当な理由をつけて、
権助に遊女として売られたときも、
悲しむでも怒るでもなく、『困ったお人やねぇ』くらい。
な~んか、流されてる。いろんなもんに
そのくせ最後にはお家再興のために
権助と子供まで殺しちゃうんだもん。
今回の舞台では子殺しは清玄たちがさせないんだけど、
このラストの方が好きだったわぁ
お家再興まで見られたしね。幕引きはオペラみたいだったね。
幕開けも木が入ったら、突然真っ暗になって、
チェロ(?)の絃の音が響いて…って感じだったから。調和してるのね。
厳密には幕はないけどさ
幕開けのテラス席()での、心中の場面、
スゴク良かった あんまり見た事ない気がするけど、
有った方が良いと思ったわ。
特に今回は南米版と同じセリフも入れていて、
対比が出てたわねぇ。

七之助丈の桜姫、若々しくて可愛らしかった。
ちょいと浮いているところもありましたが、
浮世離れした感じに思えて違和感はなかったかな
頑張ってましたねぇ~
コクーン歌舞伎だからこそってとこもあるけどね

勘三郎丈の清玄は愛深きひとねぇ
筋が進むほど、どんどん人間臭くなって、心情も深まっていく。
南米版ではセルゲイがマリアに
『なんで女なんかに生まれ変わってきたんだ
って言いますし、マリアの中にあるジョゼに執着してる
セルゲイは生まれ変わったマリアは愛してないのよね。
今回観てつくづく思ったのだけど、
原作の清玄は白菊の生まれ変わりとしてだけでなく、
徐々に桜姫自身を愛するようになり、
執着のこころが増していくわけよねぇ
それだから、なかなか死ねないのかなぁ。
殺されても殺されても、生き返ってくる
桜姫ともみ合って死んだのは、相手が桜姫だからかなぁ。
そのあとは桜姫を守ってるもんね。
幽霊が付いているっていう噂で遊女を止められたし、
子供も殺さずに済んだし(これはこの舞台だけだけど)
お家が再興され、権助とともに成仏したしねぇ。
でも、出番が少なめでコクーン歌舞伎と言えば、勘三郎!ですから
勘三郎丈を観に来ている観客には、ちょっと見足りない

桜姫が権助に執着したのは、やっぱり白菊の思いかも
って、今回、思ったわぁ。
権助は清玄の裏の姿なわけでしょ。
慈悲深く高尚な清玄。薄っぺらな悪党の権助。
白菊は心中しながらも、うすうす
死に切れないであろう清玄に気が付いていたのかも。
そんな思いが生まれ変わってからは権助への思いとして
あらわれたのかなぁなんて。
だって、流されてるにしても、
桜姫のこころが理解しがたいもんねぇ
権助の橋之助丈、今までに増して艶っぽかったぁ。
桜姫とこのまま濡れ場に突入ってとこ、
ドキドキしちゃったもん。
大道具なしで360度から見られているこの舞台で
どうやって隠すのかなぁと思っていたら、
上から幕が…

残月(彌十郎丈)&長浦(扇雀丈)の生々しいカップルは
この原作でもイキイキしていました
南米版のココージオ(新太さん)はイヴァ(秋山さん)に
かなりそっけない感じでしたけど、
悪態をつきながらも、残月は長浦の可愛らしさを感じてるよね
このお二人は今回の舞台でも良かったわぁ。
特に扇雀丈の長浦は残月への一途さが純で、
若い桜姫への嫉妬はオバサンにはよく分かりますなぁ。
従来の長浦をやる役者さんよりも若い扇雀丈だからこそ、
イキイキと見えるところもあったのでは

今回もお疲れ様です、淡路屋さん。
南米版と同様の役回りだったのは笹野さんだけでしょう
お客さんとの橋渡しと見世物小屋のオヤジの二役。
やっぱり、コクーン歌舞伎には欠かせない方ですね

原 作  四世 鶴屋南北
演 出  串田和美
出 演  中村勘三郎、中村扇雀、中村橋之助、
     坂東彌十郎、中村七之助、笹野高史 他


20090723195734


 
関連記事
スポンサーサイト



テーマ:歌舞伎 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2009/07/26(日) 19:57:37
  2. 舞台
  3. 舞台 【 桜姫 】 コクーン歌舞伎、2009年7月のコメント:0

Home

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する