FC2ブログ

jellyfishのひとりごと

観て、食べて、試して…重箱のスミをつついて(?)感想をつぶやいております♪

舞台 【 シャンハイムーン 】





魯迅は、いまさら言うまでもなく、
アジアを代表する世界的文学者の一人です。
たとえば、一九二七(昭和二)年、
ノーベル賞選考委員会は上海へ特使を送ってきました。
その年の文学賞を受けてくれるかどうか、
魯迅の胸中を打診にきたのです。
さまざまな不幸な理由から、魯迅はこれを断りますが、
とにかく彼はそれくらい注目されていたのです。
魯迅は、それから十年とは生きておりませんでしたが、
ここに不思議なのは、彼の臨終に立ち合ったのが、
彼の妻と弟のほかは、みんな日本人だったという事実です。
帝国日本を心底憎みながら、
しかし日本人を心から愛した魯迅。
これは魯迅とその妻と、
彼の臨終に立ち合った四人の日本人のちょっと滑稽な、
しかしなかなか感動的な物語です。

井上ひさし



こまつ座のチラシより

ランキング挑戦中です。
ぽちっと一押しお願いします



私的辛口()感想です


今、井上ひさしさんといえば、
特別公演の【 ムサシ 】でしょうか
前回はとれませんでしたが、
ロンドン・NYバージョンのチケットが取れたので、
5~6月頃、観に行く予定です

今回は普通の“こまつ座”です
でも、先日観に行った【シャンハイムーン】は
いつもとは違って歌がなくて、
ワタシが拝見してきた“こまつ座”の舞台とは違っていて
ちょっとビックリしました

舞台はいつも通り、笑わせながらも、
いろいろな思いが沸いてくる内容でした

戦時中、戦前・戦後の混乱期に生きた
庶民の生活を描いた作品が多いこまつ座ですが、
今回の舞台は上海
登場人物は魯迅という中国人。
帝國ニッポンを憎しみながら、
日本人や文化を愛していた魯迅という人間を通して、
戦時中のおろかなことがら()と、
その当時、上海で暮らしていた人々の
信念のようなものを感じました

登場する日本人たちは、滑稽なほど魯迅を大事に思っている。
その姿は、屈託がなく、一途で、涙がでるほどでした。
物語としては、ただただ、ほのぼのとしていて、
戦争やそれにかかわるメッセージのようなものは
いつもに比べて、あんまりなかったかもね
唯一、魯迅に対する須藤先生のセリフが心に残りました
内容はこんな感じだったと思う。

『日本に医学の勉強に来ていた魯迅先生は
 町で戦争報道のニュース映画を観る機会があったそうですね。
 当時は日露戦争の最中であり、
 そのニュースでは、ロシア軍スパイの中国人が
 日本人によって処刑されていた。
 同じ映像には、同胞であるはずの中国人たちが、
 処刑される様子を喝采して見物する姿があった。
 それを見た魯迅は中国人を救うのは
 医学による治療ではなく、文学による精神の改造だ考え、
 医学を諦め、文学を志したと伺いました。
 同じニュース映画を見た私は、
 その時、中国人と同じように喝采する日本兵の中で、
 合掌している軍医の姿を見つけ、医者を志したのです。』


作:井上ひさし
演出:丹野郁弓
出演:村井国夫・小嶋尚樹・梨本謙次郎
    土屋良太・有森也実・増子倭文江


関連記事
スポンサーサイト



テーマ:舞台の感想 - ジャンル:趣味・実用

  1. 2010/03/03(水) 21:59:51
  2. 舞台